破産今昔物語18

 破産と切っては切れないものが、生活保護だ。

東京の生活保護については割と信頼を置いていたが,最近ちょっと問題だと感じる案件があった。

昨年に脳出血を煩い、半身に麻痺が残り、歩行と会話が不自由なAさんがいる。

仕事は出来ず生活保護を受け、法テラスルートで破産申立。中国人の奥さんがいるが、中国に帰っていた。

4月に奥さんが日本に戻ってくるということで、3月で生活保護が打ち切りになった。

本人は妻が働けるから生活保護はいらない、といったとのこと。

私はこの相談を受けていたら、奥さんが日本に来ても仕事に就けるかわからないし、

給料をもらえるのも先だから現実にもっと安定してから生活保護をやめたらどうですか、というようなことを言ったはず。

しかし、Aさんは、少しでも収入があったら生活保護は受けられないと誤解していたとのこと。

この話を聞いて、すぐに生活保護の取り下げ(?手続き名称は知りません)は撤回するよう交渉してはどうか、とアドバイスした。

Aさんは役所と掛け合ったが、新たな申請になると言われたので,妻も働けるからもういい、とのこと。

ところが、今日Aさんに話を聞いてみたら、奥さんは腰椎のヘルニアで働けないとのこと。

すぐに生活保護申請をするようにアドバイスした。

役所の対応に問題は強く感じたが、生活保護関係で私が代理人になって交渉すべきだったかな,と反省している。

法テラスの破産事件では、生活保護の問題、労働問題(鬱病などの休職)などが関わることが時々あるが、

十分対応出来ず、歯がゆい、情けない思いをすることがある。

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